Monday, July 02, 2007

ニカラグア&グアテマラへ

突然ですが、今週末から中米に行ってきます!現在の仕事の契約が6月でいったん終了したのですが、次の契約が始まるのが9月からということがつい最近判明し、これは有効に使うしかないと思ってネットで見つけたいくつかのマイクロファイナンスのNGOにランダムにレジュメ(履歴書)を送り、一番反応が早かったグアテマラのNGOで働くことに決めました。貧困層に金融サービスを提供するマイクロファイナンスにはずっと前から興味があったので、誰の紹介もなしに突然働かせてくれとお願いしてきた日本人の私を雇ってくれた所長さんに感謝です。グアテマラ人に混じってスペイン語で業務を遂行することにはまだまだ不安があるので、まずはニカラグアでスペイン語研修を受けることにしました。

簡単にニカラグアとグアテマラについて予習。ニカラグアの一人当たりのGDPは約900ドル(ということは国民の月給は平均8千円)で、物価は安い。(ちなみに私が泊まる予定のスペイン語学校提携の宿舎は1日3食付きで1泊12ドル。)1972年の大地震、ニカラグア革命後の約10年に及ぶ内戦によって経済がほぼ破綻。停戦合意を受けて1990年に総選挙が実施されて内戦は実質的に終結。それからは平和構築、民主化、経済自由化を進めていますが、まだ国内9箇所に約7千個の対人地雷が埋設されているそうです。外務省の海外安全ホームページによると、「非合法武装グループの残党に対する掃討作戦が未だ継続しており、注意が必要です。」「凶器や暴力を伴った強盗の凶悪犯罪が増加しており、治安の悪化が懸念されています。」「最近、ニカラグア国内では電力不足による停電・断水が頻繁に発生しており、それに伴う一般市民の抗議活動も盛んになってきました。これら抗議に参加している市民は、突然暴徒化する恐れありますので、抗議場所に近付かないでください。また、断水は長時間に及ぶ場合があります。普段から充分な飲料水・食料を保存し、断水に備えてください。」とのこと。懐中電灯は必須です。


一方、グアテマラは、更に長い36年に及ぶ内戦経験国。内戦終結の1996年まで、多くの先住民が犠牲になったそうです。和平協定が結ばれてから、ゲリラの武装解除を完了させ、現在は経済発展と貧困や治安問題に取り組んでいますが、グアテマラはニカラグア以上に治安が悪い国。青少年凶悪犯罪集団「マラス」による麻薬関連犯罪、一般人に対する強盗、グループ間の抗争は増加していて、2006年の犯罪被害による死亡者数は5,885人で、なんと殺人事件の犯罪発生率は日本の約75倍・・・(!)政府の銃器に関する法整備が遅れていることも問題のようです。一番危険な都市は私が滞在し働く予定の首都グアテマラ・シティで、NGOは街の中心地からはずれたイエローゾーン(“渡航に際しては充分な安全対策を講じる必要のある地域”)に属しています。外務省の滞在に当たっての注意を見ると、「単独行動をしないでください。」「夜間は外出しないでください。」「屋外を徒歩で移動しないでください。(たとえ近距離でも車両で移動してください。徒歩で移動する人は強盗犯の格好の餌食となります。特に、ホテル周辺などは観光客を狙った犯罪が多発しています。)」「バスは利用しないでください。」なんていろいろと無茶なことが書いてあります。(ひとりで外をぶらぶら歩くこともできないのか??)街の中心地に滞在してバスで通おうかと思っていましたが、“バス内での犯罪が多発しています”とあるので、毎日タクシーで通うしかなさそうです。これを読んでいる日本のお父さんお母さん危険なところには行かないのでご安心を。


と、治安問題に目を向けるとさすがにちょっと恐くなりますが、きっと新しい友達もたくさんできて楽しいと思います。実は私はちょうど4年前の大学院1年目を終えた夏にもグアテマラに行ったことがあり、アンティグアという街でホームステイをしながらスペイン語の学校に通ったことがあります。犯罪率の高い首都のグアテマラ・シティは滞在しなかったのですが、アンティグアの街はコロニアル様式の建物や敷石の道などの町並みがきれいで、現地の人たちも優しかったしスペイン語を勉強しに来ている外国人が多いからか危険な思いをしたことはありませんでした。ご飯もグアテマラ産コーヒーも美味しかったし、マヤのティカル遺跡の偉大さにも感動したので、またあの国を訪れることができるのは楽しみです。


それに、私が働く先のNGOはワシントンDCに本部があるこの業界では大きな組織で、途上国ネットワークは広く、グアテマラ国内だけで顧客数は2万人を超えているので、その活動に関われるのはとてもワクワクします。多分短すぎるので末端の仕事しかできないかもしれませんが、できれば地方の出張についていって小口融資がどのような家庭に届けられてそのお金が家族にどのような影響を与えているのかを実際に見て感じてきたいです。


インターネットにどれだけアクセスできるのかわからないのでブログの更新は滞ってしまうかもしれませんが、現地の様子や見て感じたことをまた写真とともに伝えたいと思っています。ワシントンDCには8月末に戻る予定です。それではまた!

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