Saturday, May 05, 2007

ノルウェー滞在記:2度目の結婚式

いよいよオスロでの結婚式の日がやってきました。私は12時にヘア&メイクアップのためサロンへ。ここから午後4時のセレモニー開始まで(つまりバージンロードを歩くまで)花嫁は花婿にその姿を見られてはいけないことになっています。なので、午後3時頃、Tの母、叔父、妹が車でサロンまで迎えに来てくれました。 なんと、その車は映画007シリーズで何度もボンドカーとして登場したことで有名な1950年代もののアストン・マーティン。(車には詳しくないですが今売ると数千万円の価値らしい。)Tの叔父さんが大の車好きで、すごくレアな車を集めていてそのうちの一台を私たちの結婚式のために出動させてくれたのです。しかも、車の先端にはTの叔母さん手作りの日本とノルウェーの国旗が(!)














私たちは予定より早めに教会に着いてしまいました。実は私もTもクリスチャンではないのですが、ノルウェーの国教はキリスト教で伝統的な結婚式は教会で執り行われるので、私たちもその国の慣習に従うことにしました。その教会は、Tの両親も結婚式を挙げた場所で、800年の歴史がある伝統的な教会です。














ゲストが会場に入ったのをTの妹が見計らって、私も裏から教会に入りました。待機所には、左胸のポケットに一輪のバラを付けた父が待っていました。私は父が緊張しすぎてバージンロードを歩くときにロボットのように歩いてしまうのではないかと心配していましたが、父は大して緊張していない様子。そういえば、昨年の日本のパーティに入場するとき私はすごーく緊張したのに、今回は大して緊張していないな~なんて冷静に考えたりしました。(ゲストが外国人ばかりだから?)二人で歩く練習もなにもせず、いきなり本番へ。

4時になり、教会のスタッフからサインが出て、オルガンの音色が鳴り響く中、父と腕を組んで入場しました。私は結婚式の音楽を聞くだけで涙が出そうになるのですが、今回は絶対に泣かないぞと決めていたので、楽しいことを頭に思い浮かべて笑顔で歩けました。教会には、Tの母がサプライズで、ハープ奏者をアレンジしてくれていて、その演奏は本当に素晴らしかったです。













途中何度も涙が出そうになりましたが、順調にこらえながらいよいよ誓いの場面へ。牧師さんの言葉に対して、Tが「Yes, I do」と言った瞬間に、誓いの内容に感動したのかTがYesと言ってくれたことに対して嬉しかったのか何なのかよくわかりませんが、これまでこらえていた涙がごーっと出てきてしまい、私が「Yes, I do」を言う番では声が震えてしまいました。(泣かないと決めていたんですけどね・・・)













式が滞りなく終わり、二人で腕を組んで退場し、教会の外でゲストからの祝福を受け、たくさん写真を撮りました。そういえば、そのとき親戚の方からお米を投げられましたが、これは“実り多い人生を”との祝福の意味だそうです。日本だと花びらを投げるフラワーシャワーが一般的になってきていますよね。こちらではライスシャワーのほうが普通なのかな。

その後、二人であの国旗付きのアストン・マーティンに乗り披露宴会場へ。途中何度も「おめでとう」のクラクションを鳴らす車に遭遇し(車の後ろに「Just Married」の紙が貼ってあったので)、運転手の叔父さんがクラクションを鳴らし返していて、面白かったです。披露宴会場はノルウェーらしい木で出来た温かみのある建物で、Tの母がアレンジしてくれたお花もきれいに飾られていました。













日本の披露宴では家族は後ろのはじの方に追いやられてしまいますが、ノルウェーでは家族は全員一番前の席に座ります。料理はノルウェーの海の幸を生かしたフレンチのフルコースで、メインはラム料理。日本の披露宴で料理をたらふくたいらげる新郎新婦なんて見たことがないと思いますが、私たちは一品一品ワインとともにすべて美味しくいただいてしまいました(笑)料理が運ばれてくる合間に、スピーチや余興があり、感動したり大笑いしたりの連続でした。私の両親も英語でのスピーチにチャレンジしていました



















食事を終え、暖炉のある部屋に移り、休憩。定番のケーキカットをした後は、ダンスタイム。私もTも一切準備をしていなかっただけに、ボールルームダンスのステップなどさっぱりわかりませんでしたが、なんとかごまかしながら乗り切りました。その後は、DJがヒップホップやR&Bなどの若者向けの音楽に切り替え、会場内にもバーが設置され、飲んで踊って大盛り上がりでした。結局午前2時頃までパーティは続きました(長い1日だった!)。驚いたことに、Tの親戚は午後10時か11時頃には帰って結局若者だけが最後まで残るのかと思いきや、50歳を過ぎたおばさん・おじさんたちも最後まで楽しそうに踊っていて、更に驚いたことには、Tの85歳のおじいちゃんが午前2時になっても私たちと一緒に会場に残り踊っていたことです。おばあちゃんは疲れてすでにホテルの部屋で寝ていましたが、85歳であのエネルギーはすごいな~と感心せざるを得ませんでした。アメリカ人の友達の中であのノルウェー人のおじいちゃんは伝説になっています。

とにかく、何もかも予定通り順調に進んで、無事にパーティを終えることができてほっとしました。これもすべてTの家族の力強いサポートのおかげです。特にTの母のサポートなしでは、ここまで素敵で楽しいパーティは実現できなかったと思います。そして、私の家族とTの家族の親交も深まり、私もTも嬉しい限りです。皆さんはるばるノルウェーまできてくれてありがとうね。日本でのパーティでも感じましたが、ゲストの皆さんからいただいた祝福に恥じることのないよう、どんなときも二人で支えあって夫婦愛を大事にはぐくんでいこうと改めて思いました。

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