Saturday, September 15, 2007

お勧め映画②(途上国関連)

前回はフェルナンド・メイレレス監督の「シティ・オブ・ガッド」「ナイロビの蜂」をご紹介しましたが、今回も私が個人的にお勧めの途上国関連の映画をご紹介します。

1.ブラッド・ダイアモンド
かなり売れたのでやや今更感がありますが、アフリカ、シエラレオネでの激しく残酷な内戦を描いた映画。かなり強烈です。主演はレオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスー。

2.Sierra Leone's Refugee All Stars
ブラッド・ダイアモンドの後にこちらを見てください。シエラレオネの内戦から逃れた難民が、隣国ギニアの難民キャンプで結成した「Refugee All Stars」というバンドのドキュメンタリー映画。UNHCRの支援を受けながら難民キャンプをまわる様子、暗い過去を振り返らずに音楽(レゲエやラップなど)を通して明るい未来へ進もうとする彼らの葛藤や前向きさに心を打たれました。彼らに会って直に彼らの音楽を聞きたいです。

3.God Grew Tired of Us
こちらはスーダンの内戦から脱出した少年たちのドキュメンタリー映画。ケニアの難民キャンプで暮らす少年たちがアメリカ政府に保護され、移民として受け入れられることになり、彼らの初めてのアメリカでの生活に密着。私たちには当たり前のことが彼らにとってはカルチャーショックの連続なわけで、機内食のバターを何かわからず丸ごと食べて「石鹸の味がする」と言ったり、エスカレーターが動いているので乗り方や降り方に戸惑ったり、生まれて一度も電気を使ったことがないのでスイッチにびっくりしたり、見たこともないカラフルなドーナツを不思議そうに味見してみたり。彼らの内戦時の経験に衝撃を受け、家族に対する思いに感動し、彼らのアメリカでのホームシックや寂しさを感じてやりきれない気持ちになりました。この映画は毎日何の不自由もなく便利な生活をしている私たちにたくさんのメッセージを投げかけてくれるので多くのアメリカ人やその他の先進国の人たちに見て欲しいです。ブラッド・ピットが製作総指揮として関わっていて、ナレーターはニコール・キッドマン。

4.Maria Full Of Grace
コロンビア人の17歳の少女マリアがアメリカ・ニューヨークにコカインを密輸するお話。実際にこうして若い女の子たちがお金のために信じがたい危険を侵している現実があると思うとなんておかしな世の中なんだろうと思いました。彼女たちをそうさせてしまうものは何なのか。貧しいだけが原因のすべてではないですが貧困削減は少しでもその解決に役立つだろうと思いました。お勧めの映画です。スペイン語の勉強にもなります。主役のCatalina Sandino Morenoは、この映画でコロンビア人で初めてアカデミー主演女優賞にノミネートされました。

2 comments:

Anonymous said...

ブラッド・ダイヤモンド、よかったよね〜。
ドンパチが若干多過ぎた気もするけど、面白かった。

Refugee All Stars、泣けてくるよね。
実は、去年、バンドの彼らが来日したので、番組に企画出してインタビューさせてもらったよ。
リーダーのルーベンさんの言葉は、すっごい含蓄あって、歌同様、人の心に訴える何かを持っている人だった。
ちなみに、ブラッド・ダイヤモンドの中で、彼らの歌が使われてるよ。気づいた?

最近、UNHCRが難民関連の映画を集めた難民映画祭を開催していて、日本でも途上国の映画を観られる機会が増えたよ。
チエが紹介してくれた他の映画はまだ観たことないので、チェックしてみるね!

Chie said...

イツキ、

えー!!あのバンドのみんなに会ったのー??超羨ましいんですけど。いいないいな~イツキの仕事、ほんといろんな有名人に会えるよね~(当たり前か・・)。

ブラッド・ダイアモンドに彼らの歌が流れているのには全然気付かなかった!歌も、歌詞が切ないよね。

ご紹介した3つ目のGod grew tired of usはもっと映像が痛々しいよ。見ていられないくらい。でも是非みてね。