Monday, August 08, 2011

ウガンダの身近な腐敗と階級社会

ウガンダに来てから3週間が経ちました。今滞在しているホテルで毎朝無料配布される現地の新聞で、しょっちゅう賄賂(Bribe)、腐敗(Corruption)、不正(Fraud)、詐欺(Deception)、違法(Illegal)などの文字を目にします。もう25年も大統領のムセベニが数十億円もするプライベートジェットを買っただとか、政府高官が違法に新車を20台買っただとか、政治家が企業から賄賂を受け取ったとか、そんなのばかり。どこまで事実なのかはわかりかねますが(ちなみにこの新聞、文法の間違えが多い・・・)、こうして現地でメジャーな新聞がオープンに政府や政治家のはびこった汚職を暴露しているにも関わらず、政府役人・政治家が国民に謝るなんてのみたことないですし、むしろ新聞に何を書かれても開き直りというか、全く気にしていないような気がします。。。

腐敗といえば、夫が前任者から聞いた夫の会社のドライバーの話。夫の会社にはドライバーが4人いて、そのうちの1人がヘッドドライバー(リーダーみたいなもの)で3人のドライバーのスケジュール管理などを担当しているのですが、その3人のドライバーが次々に仕事に来なくなってしまい、前任者がヘッドドライバーに理由を聞くと、病気になったらしいとか他の仕事が見つかったらしいなどと言うので、仕方なくヘッドドライバーが推薦する新しいドライバーを雇う、というのが何回か続いたらしいです。それをおかしいと思った前任者が、辞めてしまったドライバーに電話をしてみたところ、ヘッドドライバーの腐敗が明らかに。どうやら、ヘッドドライバーは家族・親戚や友達などの知り合いにドライバーの仕事を与える代わりに、仕事紹介料としてドライバーから初月給+αを丸々巻き上げ、引き続き彼らの月給や出張時の日当(Per-diem)の一定額を要求していたらしく、その支払いをドライバーたちが拒否するとさっさと解雇してしまい、新しい知り合いを同じ方法で雇う、というのが続いていたそうです。それが発覚してもちろんそのヘッドドライバーは解雇されましたが、ドライバーたちはそのヘッドドライバーが彼らを解雇する権限なんてないということも知らず、もちろんその上まで話を持ち上げずに、ヘッドドライバーに解雇されたら黙って去って行ってしまうそうです。

ウガンダのプロジェクトに5年くらい関わっていて、結構ウガンダに詳しい夫の話に寄ると、ウガンダ人は組織内の階級を結構重視するらしいです。これは人にも寄ると思いますが、自分がそれなりに上のほうの立場になると、ちょっと強気になるというか、上記のヘッドドライバーのように、自分で自分より下のスタッフの解雇や昇進などを、そういうことができる権限がないにも関わらず勝手に決めてしまうらしいです。例えば、掃除のスタッフの掃除の仕方が気に入らないという理由で、「あなたは解雇されました」というレターを勝手にドラフトしてそのスタッフに渡してしまったり、自分の仲のいい同僚を突然上級プログラムオフィサーに昇進してしまったり。夫のオフィスは全80人中、外国人はディレクター(局長)の夫と、その上司(プロジェクトの総責任者)と、ケニア人の3人だけで、あとは全員ウガンダ人なので、夫はこれまでとは全く違う仕事環境に慣れるのに大変そうです。(私の組織はもっとインターナショナルなスタッフが多いので、夫の仕事環境とはまた違いますが。)

No comments: